長寿研究のいまを知る 番外編(4)「難聴」は寿命を縮めるのか

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 2024年に発表された米国の大規模研究では、補聴器を日常的に使用する人は、使わない人に比べ死亡リスクが約2割低いと報告された。ただし、この研究の信頼度(エビデンスレベル)は中程度とされる。観察研究であるため、補聴器を利用できる人は比較的裕福で健康意識も高いなど、別の要因が結果に影響している可能性を否定できないからだ。その後も、補聴器による介入試験の追試が行われている。

「2025年には難聴と全因死亡率、心血管死亡率、がん死亡率との関連を調べた追跡調査について、メタアナリシスを行った論文が公表されました。メタアナリシスとは、同じテーマで行われた複数の研究結果を統計的に統合し、全体としてどれくらい効果があるかを、より正確に見積もる方法です。その結果、難聴は全因死亡率、心血管死亡率、がん死亡率の増加と関連していました。論文では、難聴患者を診る医療提供者は、全身の健康や寿命への影響を考慮する必要がある、と結論づけています」

■注目される難聴が招く4つの経路

 現時点では「難聴は一貫して死因と関係している」「重症度が高いほど死亡リスクが高くなる」「大規模なメタアナリシスでも再現されている」といった点について、医療界では一定の合意が形成されつつあると考えられている。

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