長寿研究のいまを知る 番外編(4)「難聴」は寿命を縮めるのか

公開日: 更新日:

「難聴が招く複数の経路が研究されています。ひとつは難聴になると会話が億劫になり、人づきあいが減ることです。その結果、社会的孤立からうつ病やフレイル(虚弱)を招き、全身が衰弱して死亡リスクが高まるという考え方です。2つ目は難聴が認知症の最大リスクとされている点です。認知機能の低下は日常機能低下とつながり、事故やさまざまなトラブルに遭いやすくなるほか、外出も避けるようになって、身体機能が低下していくというものです。3つ目は、聴力は危険察知センサーの役割を担っているため、その低下が転倒や事故に直結するからです」

 4つ目は聴力低下そのものが、全身の老化、血管ダメージの早期サインとなっている可能性だ。

 内耳は非常に繊細で、微小血管障害や酸化ストレス、慢性炎症といった老化を進める要因の影響を強く受ける。そのため、聴力は老化バイオマーカーとなりうるとの見方もある。

「現時点では、難聴自体が寿命の短縮を直接引き起こすと証明されたわけではありません。したがって、補聴器によって難聴を改善したとしても、それが直接長寿につながるわけではありません。ただ、難聴は老化の早期サインである可能性があり、補聴器で聴力を補うことで、社会参加や認知機能、身体活動など寿命に関わるさまざまな因子が改善し、結果として寿命延長につながる可能性があります」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元サッカー日本代表・大津祐樹さんはビジネスでも成功 年商300億円の高級腕時計会社の社長に

  2. 2

    戸田恵梨香「地獄に堕ちるわよ」のヒットで世界進出へ…クリント・イーストウッド目指し「生涯現役宣言」

  3. 3

    とうとう下落に転じた高市内閣支持率…若者と女性の支持が「急落」した裏側

  4. 4

    ドジャースに「サイン盗み疑惑」再燃! 大谷翔平がまたも報復死球のターゲットに

  5. 5

    巨人阿部監督逮捕・辞任で父親世代に衝撃…他人事ではないDV逮捕と、AIが“相談相手”で問われる父親の存在意義

  1. 6

    鈴木紗理奈以外にもいた…あのちゃんが過去に口にしていた“キライな芸能人”の実名

  2. 7

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  3. 8

    巨人・阿部監督は解任不可避…長女への暴行で現行犯逮捕、“パワハラ気質”が最悪の形で露呈

  4. 9

    萩本欽一(13)母のおかずはみんなが残した魚の骨「真っ白になるまでしゃぶっていた」

  5. 10

    出口夏希の初醜聞にファン失望…“不祥事男”伊藤健太郎との「お泊り愛」報道で巨額違約金の可能性も