著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

「貧血」は認知症のリスクを60%アップさせる…脳の酸欠が関係?

公開日: 更新日:

 なぜこうしたことが起きるのでしょうか。ひとつの仮説は「脳の酸欠」です。貧血になると酸素を運ぶ力が低下し、脳に十分な酸素が届かなくなります。その結果、神経細胞へのダメージが蓄積すると考えられています。

 興味深いことに、この影響は女性より男性で強く見られました。男性の高齢者の貧血は、慢性疾患や栄養不足などが背景にあることが多く、より注意が必要です。ここで大切なのは、「軽い異常でも放置しない」ことです。貧血は自覚症状が乏しく、「年のせい」で片付けられがちですが、栄養不足や消化管出血など、見逃せない原因が隠れているケースもあります。

 認知症は発症してからの治療が難しい一方、貧血は改善可能です。健診の数値を確認し、必要に応じて食事や受診を見直すことが重要なのです。

【連載】クスリ社会を正しく暮らす

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