高齢患者を悩ますスマホの壁…「電話に出られない」が命取り
すると、自宅で困窮した生活を送っていることが判明し、CAさんから当院へ緊急の依頼が入り、在宅医療が始まることになったのです。
「これから診療チームと日程を調整します。時間が決まったらご連絡します」(私)
「ご本人はスマホを扱えないので、電話に出られません。しばらくは私が自宅にいますので、その間は私にご連絡いただければ対応できますが、それ以降になると……」(CA)
「わかりました。急いで調整します」(私)
独居の患者さんにとって、連絡手段の確保はとても重要です。しかし、スマホをまったく使いこなせない方も少なくありません。この患者さんもその一人でした。
ところがその後、CAさんから「本人のスマホと自分のスマホを使って、電話に出る練習をしています」と連絡がありました。
献身的なサポートのおかげで、今では少なくとも私たちクリニックからの電話には出られるようになっています。
患者さんの思いに寄り添い、自宅での療養を支えるには、クリニックと患者さんが確実に意思疎通できることが欠かせません。通信技術が進歩する一方で、その変化についていけず取り残されてしまう患者さんが確実に存在します。その現実にも、私たちはしっかり目を向けていかなければならないと感じています。



















