「石破おろし」めぐる抗争激化で強まる衆院解散風の本気度…永田町では怪情報が飛び交う
総選挙をやっても自民党は勝てっこない
野党も警戒している。立憲民主党の辻元清美代表代行は9月4日、SNSに「石破さんの選択肢は辞任か解散に限られてきた」と投稿。国民民主党の玉木雄一郎代表もSNSで「解散・総選挙という声すら首相周辺から聞こえ始めた」と呟いた。
ただ、ある官邸事情通は「解散なんか無理です」と言ってこう続ける。
「内閣支持率が上がっていることも『解散説』の信憑性を高めています。とはいえ、支持率アップを支えているのは野党支持層です。読売新聞の世論調査では立憲民主党の支持層で『内閣を支持する』と答えた人が前月(7月)の1割台から4割台に上昇。彼らは選挙で自民候補には投票しません。むしろ、かつての自民支持層が参政党や国民民主党に流れている。そこは石破さんも分かっているはずです」
すると、解散説は執行部のブラフ、風説の類いなのか。石破首相に近い政界関係者が言う。
「小泉元首相らとの会食後、石破さんは周囲に『郵政解散の思い出話だったよ』と、何も意図せずにナチュラルに話したそう。それがマスコミに伝わり、広がっていったのでしょう。本人が気にしているのは何よりも世論。国民の信を得るにはどう行動すればいいか、そこを一番に考えています。解散の『か』の字も頭にないと思います」
永田町は「解散、解散」と大騒ぎだが、国民は落ち着いた方がいい。
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