「近所付き合い」に長寿の秘訣 介護や死亡のリスクが低下

公開日: 更新日:

 健康寿命を延ばしたいなら、「ご近所付き合い」を積極的にしたほうがいい。

 筑波大などの研究チームが滋賀県米原市と協力し、市内の65歳以上の高齢者6603人を対象に行動の活発さと要介護度の関連を調査。6年間にわたって追跡したところ、ご近所さんなど他者とのつながりのある人は、社会とのつながりが薄い人に比べ、介護が必要になったり、死亡するリスクが低かった。

 ①ひとり暮らし、②近所付き合いがない、③地域の行事などに参加しない、④経済的に困窮、4項目のうち、2項目以上に該当する人は、すべてに該当しない人に比べて介護及び死亡リスクが1・7倍だったという。

 精神科医で企業の嘱託産業医も務める奥田弘美氏が言う。

「ご近所付き合いなど他者とのつながりがある人は、日頃から脳が刺激を受けます。会話をするだけでも脳の神経ネットワークが使われて脳が活性化し、血流も増えて認知症などさまざまな病気の予防に効果があることも報告されています。また、他者と会話する機会が多ければ、健康への意識も高まります。高齢になると病気や薬などの話題が増えるので、どこか体調が悪いとなれば、『あの先生に診てもらった方がいい』とか『この薬を試してみたら』といったような情報に触れる機会が多くなるのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  2. 2

    クマが各地で大暴れ、旅ロケ番組がてんてこ舞い…「ポツンと一軒家」も現場はピリピリ

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    安倍元首相銃撃裁判 審理前から山上徹也被告の判決日が決まっている理由

  5. 5

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  1. 6

    マツコ・デラックスがSMAP木村拓哉と顔を合わせた千葉県立犢橋高校とは? かつて牧場だった場所に…

  2. 7

    自民党は戦々恐々…公明党「連立離脱」なら次の衆院選で93人が落選危機

  3. 8

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  4. 9

    万博協会も大阪府も元請けも「詐欺師」…パビリオン工事費未払い被害者が実名告発

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の抑え起用に太鼓判も…上原浩治氏と橋本清氏が口を揃える「不安要素」