著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

仁科亜季子さんは38歳で子宮頸がん発覚 HPVワクチンの現状は?

公開日: 更新日:

「38歳の時に、もっと早く検診をしておけばと思った」

 今月2日、松山市のホテルでそう語ったのは、女優の仁科亜季子さん(66)です。四国がんセンターなどが開催したがんのセミナーに呼ばれ、4度のがん経験から「元気な明日のために」をテーマに体験談を話したことが、ネットで広がっています。

 最初のがんは38歳。何げなく受けた検診で子宮頚がんが見つかったそうです。

 幼い子供がいてつらかったでしょうが、がんを乗り越え、今も元気に活躍されています。

 子宮頚がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因のほぼ100%。今話題の新型コロナウイルスにはワクチンがありませんが、HPVにはワクチンがあります。HPVワクチン接種でほとんど予防できるのですが、現在の接種率はわずか0・3%と危機的な状況です。

 2010年にHPVワクチンの公費助成がスタート。13年には小学6年から高校1年の女子生徒を対象に定期接種がスタート。ところが、その2カ月後に、厚労省は副反応問題への対応で「積極的な勧奨」を中止して、現在に至っています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 2

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  3. 3

    さすがチンピラ政党…維新「国保逃れ」脱法スキームが大炎上! 入手した“指南書”に書かれていること

  4. 4

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  5. 5

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  1. 6

    中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした

  2. 7

    有本香さんは「ロボット」 どんな話題でも時間通りに話をまとめてキッチリ終わらせる

  3. 8

    巨人は国内助っ人から見向きもされない球団に 天敵デュプランティエさえDeNA入り決定的

  4. 9

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  5. 10

    佐藤輝明はWBC落選か? 大谷ジャパン30人は空前絶後の大混戦「沢村賞右腕・伊藤大海も保証なし」