著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

北米でも人間を襲うクマが増加 「気候変動による“ニューノーマル”と考えるべき」と研究者

公開日: 更新日:

 日本では今年、クマの人間に対する攻撃が激増し、住民の命をどう守るかが深刻な問題となっています。実は北米でも近年、クマの人間に対する攻撃パターンに著しい変化が見られています。その主な原因と考えられているのが、気候変動です。

 北米では1960年代以降、人間とクマの衝突に関する研究が続けられてきました。

 特にクマの2つの行動、食物に対する条件づけと、人への馴れを阻止することの重要性が明らかになりました。こうした研究結果は政策に反映され、多くの人間とクマの命を救ってきました。

 しかしこうした研究は、すべての生態系が安定していることが前提でした。科学ジャーナルで知られる非営利メディア「ザ・カンバセーション」への寄稿で、カナダのサスカチュワン大学のダグラス・クラーク教授はこう語ります。

「クマと人間の衝突の急激な増加の原因は食糧不足。私たちはこれを、気候変動による生態系の崩壊という“ニューノーマル“として考えるべきだ」

 2018年秋、ユーコン州では穏やかな暖かい日が続きました。その後、冬が始まった11月下旬に、人里離れた山小屋の近くで、女性と乳児がグリズリーにより殺害されたのです。このクマは痩せた高齢のオスで、これは捕食を目的とした攻撃だったと結論づけられました。その他にも冬の間に何頭ものクマの活動が報告され、クマが冬眠前に食べるベリーの不作が原因と考えられています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か