著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

被災地では余った医薬品の対応が手つかずになりやすい

公開日: 更新日:

 また、今回は2月に支援に入ったこともあり、「避難所に花粉症の薬を置いておいて欲しい」といった要望が寄せられました。ただ、これは災害医療なのか? と考えさせられたのも確かです。避難所の近隣にある薬局がすでに営業を再開している場合は、その薬局への営業妨害ともなりうるわけです。地域の経済を回すためにも、現地の薬局で購入していただくのが望ましいといえます。

 今回は避難所に配置している医薬品の回収なども行いました。しかし、同じ珠洲市でも能登半島の北側部分などでは近隣に医薬品を購入できる薬局もなく、薬局まで悪路を1時間以上もかけて移動しなければならないケースもありました。道路も崩れていたり段差があったりして、夜間の移動は非常に危険です。こういった避難所では医薬品を回収せず逆に必要な物品の配送などのお手伝いも行いました。

 支援活動では「必ずこうしなければいけない」ということはなく、臨機応変な対応がとても大切だと考えています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  2. 2

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  3. 3

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  4. 4

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  5. 5

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  1. 6

    大炎上中の維新「国保逃れ」を猪瀬直樹議員まさかの“絶賛” 政界関係者が激怒!

  2. 7

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  3. 8

    維新の「終わりの始まり」…自民批判できず党勢拡大も困難で薄れる存在意義 吉村&藤田の二頭政治いつまで?

  4. 9

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  5. 10

    SKY-HI「未成年アイドルを深夜に呼び出し」報道の波紋 “芸能界を健全に”の崇高理念が完全ブーメラン