(2)狭心症の原因は不明…10年ごとに冠動脈CT検査を

公開日: 更新日:

 狭心症は心臓の表面にある、わずか2ミリ程度の冠動脈という血管が詰まってきて起こります。狭心症になるのは、悪玉コレステロールの血液中の濃度が高い人、糖尿や肥満などごちゃごちゃ言われていますが、原因は不明です。従って、決定的な予防法はありません。

 狭心症は心臓が困っているときに「痛み」でサインを送るとされています。私が医学部にいたときは「焼け火箸を胸の真ん中にあてられたような痛み」という文学的なレトリックで表現されていました。心臓君がどんなに苦しくても黙って我慢してぜんぜん教えてくれない「無症候性狭心症」というのもあります。実にややこしい。

 治療はカテーテルでエントツ掃除のように流れが悪くなった血管の通りをよくする方法と、冠動脈バイパス手術という、流れが悪くなった冠動脈の下流に別の血管の迂回路を増設する工事を行う方法があります。

 こんな手術を受けなければならない患者の血管はボロボロです。私は「ボロボロの血管を修理する」という技術を求道してきた職人ですが、「こんな状態になる前に病気の進行を食い止めることができなかったのか」と毎度思います。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  3. 3

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  5. 5

    巨人大ピンチ! 有原航平争奪戦は苦戦必至で投手補強「全敗」危機

  1. 6

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 7

    衝撃の新事実!「公文書に佐川氏のメールはない」と財務省が赤木雅子さんに説明

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    高市首相が漫画セリフ引用し《いいから黙って全部俺に投資しろ!》 金融会合での“進撃のサナエ”に海外ドン引き

  5. 10

    日本ハムはシブチン球団から完全脱却!エスコン移転でカネも勝利もフトコロに…契約更改は大盤振る舞い連発