(3)体を「治す」前に「整える」という考え方が大切
不調を感じたとき、多くの人はまず「薬を飲むか」「手術をするか」を思い浮かべる。だからこそ、「そこまでではない」と感じる段階で、相談を後回しにしてしまう人が少なくない。
だが、関口由紀医師の臨床が示しているのは、医療にはその手前にもうひとつの大切な役割があるという事実だ。それが、体を“治す”前に“整える”という考え方である。
排尿や下半身の不調、体の違和感は、ある日突然起こるものではない。
姿勢、呼吸、体の使い方、動き方。そうした日々の積み重ねが、知らないうちに体のバランスを崩していく。
たとえば、長時間座りっぱなしの生活。浅い呼吸のままパソコンに向かい、骨盤まわりをほとんど動かさずに一日を終える。男女を問わず、こうした生活が続けば、体を支える力は確実に弱っていく。関口医師は言う。
「排尿や性のトラブルは、年齢だけで起こるものではありません。生活習慣の積み重ねが、将来の症状を左右します」
ここで誤解してほしくないのは、セルフケアとは特別な努力や激しい運動を意味しないという点だ。筋トレやストレッチを完璧にこなすことよりも、自分の体をどう扱っているかに気づくことのほうが重要になる。


















