(4)「働く」とは何か…個人の問題か企業の問題か

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 そして「体調」や「メンタル」の問題として処理されやすくなる。ここに、プレゼンティーズムと「適応障害」が重なる構造がある。

 産業医の富田健太郎氏(株式会社ヘルスプラント代表)はこう指摘する。「本来は、業務や環境の調整で対応できるケースも多い。しかし、それが難しいと、個人の問題として処理されてしまうことがあります」

 働けていない理由が、必ずしも“病気”とは限らない。だが、組織として適切に対応できない場合、診断名がその代替になってしまう可能性がある。

 そしてもう一つ、見落としてはならないのが「能力」という問題だ。能力主義を掲げながら、能力を明確に評価しきれない。足りていない部分を指摘し、改善につなげる仕組みが弱い。その曖昧さが、「働いているのに働けない」状態を温存させる。

 では、どうすればいいのか。必要なのは、「診断」ではなく「分解」だ。何が負荷になっているのか。業務か、人間関係か、それとも本人のスキルか。それを切り分け、対応を変えていく。

 個人の問題として抱え込ませないこと。同時に、すべてを病気にしないこと。プレゼンティーズムが突きつけているのは、「働くとは何か」という問いそのものだ。働いているが力を発揮できない--その状態を、どう扱うのか。守るのか、変えるのか、それとも見直すのか。

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