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元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

練習が急きょ公開に 柴崎岳と森保監督に特別な絆を感じた

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東京五輪のオーバーエージ枠も決まりか

 森保監督は広島時代も青山敏弘をキャプテンにして、「自身の伝道師」として意思疎通を密にしていた。「森保さんのためだったらできることは全てやる」と青山も語り、昨年9月の森保ジャパン発足直後はけん引役の1人としてチームを引っ張ったほどだ。

 その青山がケガで長期離脱し、吉田麻也(サウサンプトン)も1月のアジア杯(UAE)以降は代表に合流していないこともあるのか、指揮官は3月以降は柴崎をリーダー的存在と位置づけ、意図的にコミュニケーションを取っているように見受けられる。

「自分が広島を率いていた時、鹿島の柴崎には痛い目に何度も遭わされた」とボランチとしても一目置いていた様子で、絶対的信頼を寄せているのが分かる。柴崎の方もそれに応えようと懸命に取り組んでいる。そういった関係性を考えると、彼が1年後に迫った東京五輪のオーバーエージ枠に抜擢される可能性は極めて高そうだ。

 柴崎と同じボランチのポジションでは、本田圭佑(メルボルン)が東京五輪出場を目指すと公言。その動向が注目されているが、W杯3大会4得点の本田と言えども、現状では望み薄だと言わざるを得ない。今後の日本代表も柴崎を軸とした陣容でチーム強化が進んでいくのだろう。

 ただ、エクアドル戦次第ではその方向性が微妙に変化することも考えられる。背番号7の統率するチームが首尾よく南米大陸での南米勢初勝利を飾り、次のステージに進めればいいが、厳しい負け方をするようなことがあれば、森保監督も描いているシナリオを再考するかもしれない。

 ウルグアイ戦2発の三好康児横浜)や18歳の久保がA代表に定着できるかどうかも含め、次のエクアドル戦はチェックすべき材料が少なくない。単なる勝ち負けだけでなく、選手個々とチームのパフォーマンスを見極めること。そこにしっかりとフォーカスすべきだろう。

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