永田洋光
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永田洋光スポーツライター

出版社勤務を経てフリーになり、1988年度からラグビー記事を中心に執筆活動を続けて現在に至る。2007年「勝つことのみが善である 宿澤広朗全戦全勝の哲学」(ぴあ)でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。近著に「明治大学ラグビー部、復活への軌跡」(洋泉社)などがある。

世界1位アイルランド戦はプレーの精度が厳しく問われる

公開日: 更新日:

 ただ、6日の南アフリカ戦で日本は同じコンセプトで臨みながら、立ち上がりに連続してラインアウトを確保できず、逆に南アのペースで試合を進められた。

 一つ一つのプレーの精度が厳しく問われるゲームになるだろう。

 アイルランドは、伝統的にFWの強さと堅固なディフェンスを誇るチーム。今はセクストンが自在にボールを動かしてアタックの威力が増したが、厳しいタックルと腕力勝負のボール争奪戦が持ち味だ。日本のジェイミー・ジョセフHCが鍛え上げたフィジカルが本当に世界トップレベルに通用するか、が試される。

■開幕戦から中7日

 日本に有利な点を探せば、ロシア戦からの試合間隔が〈中7日〉と長いこと。対するアイルランドは、本気の勝負となる22日のスコットランド戦(横浜国際)から〈中5日〉。主力メンバーがどこまで疲労を回復できるか、がカギになる。

 日本が“開催国特権”で有利な日程を組んだようにもみえるが、W杯1次リーグは、集客が見込める試合を土日に集中させるのが運営方針だ。そのため、開催国が登場する開幕戦は金曜夜に単独で行われ、伝統国同士の試合は土日に集中して行われるのが伝統だ。

 前回大会では、南アを破った日本が〈中3日〉でスコットランドに挑む不利な日程を強いられたが、背景にはそんな“裏事情”があった。

 開催国となった今、日本は、初めて余裕を持った日程ですべての試合に準備万端で臨めるようになったのである。(つづく)

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