著者のコラム一覧
ショーファー佐野作家

ケネディ暗殺の翌年である1965年、アメリカ合衆国テキサス州ダラスに生まれる。早稲田大学理工学部を卒業後、有名総合商社に勤務するも、早々に退職。輸入時計販売業を始める。一期一会を噛みしめながら、一本、一本丹念に販売実績を積み上げてきた。輸入時計を通じて広げた人脈には成り上がり、強者もいれば、化け物もいる。猛者たちとの対峙が己の人生を形作ってきたと考え、本書「高級時計 千夜一夜物語」を書き下ろした。

第3話:消えてなくなる

公開日: 更新日:

 弊社が取り扱うダイヤモンドはベルギー・アントワープ産である。
 基本的にはまずは大きさ(カラット)の要望を聞く。
 弊社の拘りとして、カラーはDからE、カットはエクセレントに固定したいと考えている。
 最終的に顧客の予算に応じてクラリティ(透明度)を調整するという段階を踏む。

 カラーのグレードはDから始まりE、F、G、H……とアルファベットを進むに従いダイヤモンドの色は黄色味がかってくる。
 カットはエクセレント、ベリーグッド、グッド、ミディアムという序列であるが、上位基準ほどダイヤモンドの屈折率を理想的に反映し輝きが増す。
 クラリティは不純物の含有率でグレードが決まる。
 ダイヤモンドの構成元素は炭素のみであるが結合に寄与出来なかった残留炭素がカーボンの黒点としてダイヤモンドに含有されたり、結合時に気泡が発生する場合もあり、それも不純物とみなされる。
 このクラリティのグレードが最も価格に影響を与える。
 不純物が少ないダイヤモンドは希少である。
 クラリティが1ランク上がると価格はグンと跳ね上がるが1ランク程度の階級差は視認しづらい。
 カラーとカットが上質であればクラリティは「ほどほど」であっても十分美しい。
 予算とカスミの好みのバランスを考慮した結果、カラットは3ct、カラーはD、カットはエクセレントに決定した。
 石の存在感を活かすべく脇石などは使わず一粒ダイヤの立て爪に仕上げた。
 日本人はプラチナを好むが西洋人のような佇まいのカスミはゴールドを好むので地金はK18イエローゴールドを採用した。

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