著者のコラム一覧
佐々木常雄東京都立駒込病院名誉院長

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

“診察待ち”で再会したかつての上長は3回目のがん手術を受けるという

公開日: 更新日:

 Sさんは、Fさんが97歳と聞いて驚きました。元気そうで、しっかりしていて、背筋も一緒に働いていた当時と変わらない。年齢はもっと若いと思っていたので、すごいと思いました。

 それでも考えてみれば、Fさんと一緒に働いたのはもう40年以上も前になります。長い間、医療関係の仕事をされたFさんは、病院にはとても詳しい方でした。

「ここの病院は、昔は有名な医師がたくさんおられました。いまは有名な方は少なくなりました。でも、しっかりした医師が、よくやってくれていると思います。医師のみなさんのレベルが高くて、しかも最先端医療が取り入れられているんだと思いますよ。Sさん、お互いに昔の思い出は尽きませんね。コロナが落ち着いていれば、また、秋にでも食事会をしたいですな」

 話がそこまで来て、Fさんの呼び出し器が鳴りました。Fさんは「それではお先に。終わったら、会計のところで待っています」と、笑顔で診察室に入っていかれました。

■昔、一緒に食事した食堂に入ると…

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景