不妊外来から見える治療の現状(3)検査の段階から男性の受診が不可欠

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 出産年齢の高齢化で不妊治療の重要性が高まっています。とはいえ、社会全体の不妊への理解は十分とは言えません。不妊治療は女性がするもの、という思い込みもそのひとつでしょう。

 高齢で出産する人や子宮、卵巣などの病気を抱えている人を積極的に受け入れている国立国際医療研究センターの大石元・産婦人科診療科長(生殖医療専門医)はこう話します。

「10~20年ほど前には、不妊外来を受診するのは女性だけというのが一般的でした。ところが最近は、2人そろって受診するカップルがほとんどです。私は以前から不妊治療は夫婦2人で取り組むよう勧めてきました。女性に負担が大きい治療ですから、男性の理解やサポートが重要なのです」

 時には男性の対応が妊娠に影響することもあるそうです。不妊の原因は女性側だけでなく、同程度の割合で男性側にもあります。治療の第一歩は「不妊の原因を特定すること」と、大石先生は言います。検査の段階から男性の受診が必要になってくるのもそのためです。

「原因を特定しないまま治療を行うと、意味のない治療を続けることになりかねません。たとえば、卵子の通り道である卵管の閉鎖が原因なのに、卵管の検査をしないまま自然妊娠を目指してタイミング法(排卵日を予測して性交渉を行う方法)を続けても妊娠は期待できません。女性の検査には、基礎体温の測定と記録、ホルモン検査、超音波検査、卵管造影などがあります。男性は精液検査を行いますが、精液を採取するだけなので負担が少ない。一方、女性は複数の検査を行い、時間もかかります」

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