著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

肥満の解消には週に2.5時間の運動が効果的? 6880人のデータを解析

公開日: 更新日:

 肥満を有する人は、世界的に増加傾向にあることが知られています。過去45年間で、世界人口に占める肥満や過体重(正常と肥満の中間の状態)の割合は約3倍に増加し、成人の約50%が肥満もしくは過体重にあると見積もられています。

 有酸素運動は肥満の解消に効果的であることが知られています。一方、体重減少を得るために必要な運動量については、質の高い研究データが限られており、専門家の中でも意見が分かれていました。

 そのような中、体重減少に必要な有酸素運動の時間を検討した研究論文が、米国医師会のオープンアクセスジャーナルに2024年12月26日付で掲載されました。

 この研究は、24年4月30日までに報告された、肥満や過体重と有酸素運動に関する研究論文を網羅的に収集し、それぞれの研究データを統計的に統合(メタ分析)したものです。最終的に116件(解析対象者6880人、平均46歳、女性61%)の研究データが統合対象となりました。

 分析の結果、有酸素運動を週に30分行うごとに、体重が0.52キロ、ウエスト周囲径が0.56センチ、体脂肪率が0.37%、内臓脂肪の面積が1.60平方センチ、統計学的にも有意に減少しました。

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