(2)5つの栄養素は単体より複数組み合わせて取ることが大事

公開日: 更新日:

 これらの栄養素は、単独で摂取するよりも、組み合わせてバランスよく取ることで吸収が高まり、骨を強くしていきます。骨粗しょう症と診断された場合でも、あきらめずに食事を見直すことで骨の状態の維持や改善が期待できます。

 50代の女性患者さんで、閉経後に階段で足を滑らせ、転倒して手首を骨折し、病院で骨粗しょう症と診断された方がいました。お話を伺うと、若い頃から体形を気にして無理なダイエットを繰り返していたそうです。食事量の制限によって慢性的な栄養不足、特にカルシウムとたんぱく質が足りない状態が続いていたのでしょう。実際、この方のBMI(体格指数)は18.0と、痩せすぎの範囲に入っていました。

 その後、クリニックで管理栄養士の指導を受け、主食を雑穀入りご飯にし、間食に高たんぱくのヨーグルトやチーズを取るように。さらに、週に2回のウオーキングを習慣化。1年ほど続けた結果、栄養状態も改善され、骨密度も維持することができてきました。

 このように、骨の健康づくり=「骨活」は、日々の食生活の積み重ねが基本です。次回は、特に日本人に不足しがちとされる「カルシウム」と「ビタミンD」の上手な取り方について、詳しくご紹介します。

▽本川佳子 管理栄養士。東京農業大学大学院修了後、急性期病院勤務を経て在宅栄養管理を行う。2015年から東京都健康長寿医療センター研究所。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」