「第二の脳」腸内マイクロバイオータは3歳までに形成される

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 こうした腸内マイクロバイオータの組成の違いは何で決まるのか? ハーバード大学医学部&ソルボンヌ大学医学部客員教授の根来秀行医師が言う。

「生活場所、年齢、個人ごとに、その組成が異なります。例えば日本人は腸内に海苔やワカメに含まれる多糖類を分解する酵素遺伝子を持つ細菌が確認されていますが、北米人には存在しません。同じ日本人でも100歳以上の割合が全国平均の約3倍の京都府京丹後市の高齢者においては、腸内善玉菌の酪酸産生菌数は通常の3倍多いと報告されています」

■分娩方式や母乳保育で“違い”も

 そんな腸内マイクロバイオータは出生時に形成されるとされている。

「出産直後に母親の産道や皮膚などに存在する細菌に触れることで形成され、3歳ごろまでには安定。その後も、その状態がある程度維持されると言われています」

 そのため、分娩方式によって新生児の腸内マイクロバイオータが変わる可能性があるとされ、それに関する研究論文が2019年の自然科学雑誌「ネイチャー」に報告されている。

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