「貯金しなければ」と思っているのに散財してしまう理由
これは、頭の中の「引き出し」が違うために、お金を違うものとして扱っているということです。心理的な要因が、私たちのお金に関する決定に影響を与えているというわけです。
その上で、彼らは次の3つのポイントに注目しました。まず「セルフコントロール」。これは、今欲しいものを我慢して、将来のために貯蓄するための自制心。
次に「メンタルアカウンティング」。これは、人々が自分の持っているお金を、頭の中で「お小遣い用」「家を買うためのお金」「老後のためのお金」など、違う引き出しに分けて考える--つまり、どの引き出しに入っているかによって、お金の使い方が変わるという“心の会計”があるということ。
最後が「フレーミング」。これは、お金の情報が「どのように提示されるか」や「どう受け止められるか」によって、人々がお金を貯めるか使うかの選択が変わるということ。例えば、臨時収入が「給料の一部」として支払われるか、「ボーナス」として支払われるかで、使い道は変わりますよね。人は(お金の)枠組みによってお金の使い方が変わるというわけです。