シャワーを目に当てると「疲れ目」が改善される?
また、開けた目にシャワーを当てると、目の中の涙液をすべて洗い流してしまうことになります。これによりドライアイになってしまう可能性が高くなる。ですから、「目を開けてシャワーで洗う」という習慣は絶対にNGとなります。
話を最初の投稿に戻します。「閉じた目にシャワーを当てる」--お湯で濡らしたタオルを絞り、目に乗せるのと同じ効果が得られるかとは思います。マイボーム腺の固まった脂が溶けて、目の疲れが取れる。それで一時的に視界がクリアになることはあるでしょう。ただし、視力が回復というのは言い過ぎですね。
とはいえ、眼科医としてはたとえ目を閉じているとしても、シャワーを目に当てることはやめていただきたい。目というのは非常に傷がつきやすい部位です。症状があまりなく本人も気がつかないような結膜炎やものもらいなどの炎症が起きている場合があるんですね。
炎症がある場合は、患部を冷やすことが大切で、温めるとシャワーの水流が刺激となり炎症反応が強くなって症状が悪化してしまいます。
目の疲れが気になるのであれば、蒸しタオルを目の上に乗せて温めたり、市販の目を温めるピロータイプの商品などを使用するのがいいでしょう。これらを習慣化すると目の疲れはかなり改善されます。