場面緘黙症とは…歌って克服目指すソングライターが語る
ずっと話せなかった子供が、この3つの条件が重なったところでポロッと言葉を発し、それ以降少しずつ話せるようになるケースは珍しくない。そこで新井医師は親とともに園・学校に赴き、教員らとともに話し合って安心できる状況をつくり出すようにしている。
「多くの人は成人になると話せるようになります。やりたいこととの出合いがきっかけで話せるようになる人も。親御さんは内心は心配でも、ぜひとも楽観的な態度で子供と接してください」(新井医師)
■「歌いたいという強い気持ちがあったから」
CD「緘黙の歌声」を出したシンガー・ソングライターの若倉純さん(40=写真)は、大学入学まで場面緘黙を経験したという。その時の話を語ってくれた。
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場面緘黙症という病名を知ったのは今から5年前です。当時、社交不安障害によるうつ状態で会社を辞め、治療を受けながら自宅で過ごしていたのですが、いろいろと調べている中で知りました。なぜ子供の頃、話せないのだろうと思っていましたが、重なる部分が多く、腑に落ちました。