著者のコラム一覧
坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

新型コロナウイルス感染拡大 糖尿病患者が絶対やるべき対策

公開日: 更新日:

免疫力が低くもともと感染症にかかりやすい

 そして、糖尿病の人はいつも以上に糖尿病対策に力を入れなくてはなりません。

 1月29日付英医学誌「ランセット」電子版に、武漢の研究グループが先月1~20日に入院した99人を調査した結果が掲載されました。それによると、年齢は21~82歳で、平均年齢は55歳。糖尿病、高血圧脳卒中心臓病などの持病がある人が50人を占め、特に重症化した人に糖尿病患者が多かったのです。

 糖尿病の人は免疫力が低く、あらゆる感染症にかかりやすくなります。日本糖尿病学会の調査では、糖尿病患者はがんに続いて感染症で命を落としやすい。水虫で足の指先が壊死して切断するケースが糖尿病の人に見られるのは、通常なら大したことがない程度の水虫でも、糖尿病の人は免疫機能が十分に働かず、一気に悪化してしまうからです。

 インフルエンザで命を落とす人もいます。感染症によって体内に炎症が起こり、脳梗塞心筋梗塞、がんなどの原因になることも指摘されています。また、糖尿病の人は尿路感染症にかかりやすく、膀胱炎、腎盂炎、腎盂腎炎と症状が重くなりやすい。歯周病の治療コントロールがうまくいかないことも、糖尿病の人によく見られます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃