食後高血糖の恐ろしさ…検診の血糖値は正常でも油断禁物

公開日: 更新日:

 糖尿病をチェックする血糖値は、一般的な検診で見るのは「空腹時血糖値」。しかし、食後の血糖値もチェックしなければ、正しい糖尿病対策ができているとは言えない。横浜市立大学大学院医学研究科分子内分泌・糖尿病内科学教授の寺内康夫医師に聞いた。

■死亡率3.5倍

 食事をすると、誰でも血糖値が上昇する。しかし2時間もすれば、インスリンの働きによって血糖値が低下する。

「ところが血糖値が下がらず、高血糖が続く人がいます。これを食後高血糖と言い、空腹時血糖値が正常なのに食後高血糖の人もいます」

 食後高血糖は、放置すると命に関わる危険があり、ブドウ糖を摂取して2時間後の血糖値を見る「経口ブドウ糖負荷試験2時間値(OGTT2時間値)」や、過去1~2カ月の血糖値の平均値HbA1cを見れば分かる。アジア人を対象にした調査で、「OGTT2時間値だけが高い糖尿病型(空腹時血糖値は正常)」は、空腹時血糖値もOGTT2時間値も正常な人と比べて死亡率が3・5倍高かった。国内の調査でも、食後高血糖の人は心筋梗塞などを起こしやすいという結果が出ている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ