著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

命を延ばす薬(1)心不全患者に対する「アルドステロン拮抗薬」

公開日: 更新日:

 薬を使えば、痛みや発熱などの症状が抑えられるだけでなく、薬を使わない人より長生きできると信じている人は多い。しかし、薬は診断基準や治療効果測定のための検査数値は下げられても、長生きを担保するものばかりではない。そこで今回は、「心臓病」に関連して飲めば延命が期待できる薬の実際を専門家に聞いてみた。

 心臓のポンプ機能が低下する心不全を発症すると、低下する血圧を維持しようとアルドステロンと呼ばれるホルモンが分泌されます。体内でその量が増えると、血圧が上昇し、体に水分がたまりやすくなります。

 しかし、この状態が長く続くと、心臓にかかる負担が大きくなり、心不全の状態がさらに悪化する悪循環を招くことになります。

 心不全の治療薬は多岐にわたりますが、β遮断薬やACE阻害薬と並んで、アルドステロンの作用を抑えるアルドステロン拮抗薬という薬も広く用いられています。心不全患者1663人を対象とした臨床試験では、アルドステロン拮抗薬である「スピロノラクトン」という薬を投与すると、プラセボの投与と比べて、死亡リスクが35%、統計学的にも有意に低下しました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  2. 2

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か

  5. 5

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  1. 6

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  2. 7

    三山凌輝に「1億円結婚詐欺」疑惑…SKY-HIの対応は? お手本は「純烈」メンバーの不祥事案件

  3. 8

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  4. 9

    佐藤健と「私の夫と結婚して」W主演で小芝風花を心配するSNS…永野芽郁のW不倫騒動で“共演者キラー”ぶり再注目

  5. 10

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意