著者のコラム一覧
朝倉博孝埼玉医科大教授

泌尿器科専門医、共著・論文に「夜間頻尿診療ガイドライン」「過活動膀胱診療ガイドライン」など。

(3)「前立腺肥大」の最新手術法は医師と施設選びが重要

公開日: 更新日:

 たとえば、接触型レーザー蒸散術(CVP、PVP)や経尿道的水蒸気治療(Rezum)といったもので、保険が適用されています。また、数年前に経尿道的前立腺吊り上げ術(Urolift)という新しい方法が保険適用になりました。

 この手術はより体への負担が少なく内視鏡下で行われます。

 方法は、糸で前立腺を圧迫して尿道を広げるというものですが、他の手術と比べ技術的に難しく、固定していた糸が外れる、出血が続くといった問題も起こっています。十分な経験を積んだ医師や施設を選ぶことが大切です。

 なお、尿が出にくくなる排尿障害には、前立腺肥大以外に排尿筋低活動という別の原因もあります。こちらは膀胱を収縮させる排尿筋の働きが低下するのが原因で、尿の通り道である尿道を塞ぐ前立腺肥大とはメカニズムが異なります。放置すると尿閉(尿が出ない状態)が起きてしまいます。前立腺肥大症とは治療法が異なりますので、正しい診断が必要となります。

 患者さんの中には前立腺肥大症と低活動膀胱が合併している方もいるため、見逃す可能性もゼロではありません。泌尿器の専門医の受診をお勧めします。

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