親のおむつを選ぶうえで知っておくべきこと…親の気持ちを理解する
高齢の親から「パンツを買ってきてくれ」と頼まれたら、あなたは何を確認するだろう。サイズと好みの形、あとは色柄あたり? とりあえずはければいいよね的な感覚で選ぶことだろう。
では、おむつだったらどうするか。実はこれがとてつもなく難しい。普通のパンツはデリケート部分の保護や衛生、吸汗、通気などを意識しつつも、排泄時に都度「脱ぐ」ことが前提にしているのに対し、おむつは「はいたまま」まで想定しなければならない。
その上で、歩けるか、座ることができるか、寝たままなのか、自分でおむつを脱ぎ着できるのか。お腹回りや太もものサイズ、どのくらいの頻度で交換できるのか、などを考慮する必要がある。
「おむつなんてどれも同じ。普通の体形だからMサイズでいいじゃない」などと安易な考えで用意すると、そのまま排泄した時に股周辺から漏れてしまい、上着やベッドまで汚してしまう可能性が高い。必要に迫られたら、大手メーカーのホームページなどで「おむつの選び方」を検索することをまず勧めたい。
病院や介護施設などで担当者と接する機会があれば、皮膚・排泄ケア認定看護師(日本看護協会)やおむつフィッター(むつき庵)などの有資格者がいるかどうかも確かめたい。的確なアドバイスを受けることができるだろう。