(1)「とりあえずの医者」は町医者にとって最高の褒め言葉
「どこさも行がね。俺はここにいるし、とりあえず、俺はこの医者でいい!」
とりあえずって、私は居酒屋のビールかと思ったが、じいさんは「とりあえずの医者」のもと、自宅で過ごし、やがて、90年近い人生を終えた。家族に「あの医者(私のこと)はうるさいけどまずまずの医者だ」と言ってくれていたそうだ。「とりあえずの医者」は、私のような町医者に最高の褒め言葉である--。
何が患者にとって、いい医療なのか。どういう医者がいい医者なのか。結論は出そうにもないが、大メディアでもてはやされているような一流の医者とは違う視点で独り言をつぶやきたい。独り言だから、不定期、脈絡なし、自由奔放。お付き合いのほど、よろしくお願いします。 =つづく