著者のコラム一覧
東丸貴信東邦大学名誉教授、平成横浜病院健診センター長

東京大学医学部卒。東邦大学医療センター佐倉病院臨床生理・循環器センター教授、日赤医療センター循環器科部長などを歴任。血管内治療学会理事、心臓血管内視鏡学会理事、成人病学会理事、脈管学会評議員、世界心臓病会議部会長。日本循環器学会認定専門医、日本内科学会認定・指導医、日本脈管学会専門医、心臓血管内視鏡学会専門医。

「好中球」予備軍は血管壁付近や骨髄のプールで待機中

公開日: 更新日:

 好中球は感染だけでなく外傷、食事運動ストレスなどに対し、辺縁プールに滞留していた好中球が血管内に移動して防御態勢を取るのです。

 特に細菌の感染時には、マクロファージ(貪食細胞)から放出されるサイトカインなどの働きで炎症が起こり、炎症組織からの刺激で骨髄内での好中球が増産されて炎症巣に引き寄せられます。血液検査では、好中球は著増して1マイクロリットルあたり1万以上になることもあります。

 細菌感染を防御する好中球には、コロナやインフルエンザなどのウイルスに対する殺菌作用はないとされてきました。しかし、最近の研究では好中球も早期にウイルスに反応してウイルス性肺炎の病巣に集まり、感染の防御に関係する可能性があるといわれています。細菌(ブドウ球菌など)、コロナ感染重症例では、好中球は減少から増加までさまざまで、リンパ球の減少が見られます。

 好中球が1マイクロリットルあたり1500以下になる「好中球減少症」という病気があります。特に500以下になると、細菌などの感染に対する抵抗がなくなります。この病気の原因として、がん白血病、貧血、ウイルス感染症、自己免疫疾患や人為的な薬剤、放射線治療などが挙げられますが、急性の場合なら数時間から数日で、慢性なら数カ月から数年も費やして発症することもあります。

 好中球減少リスクのある人は定期的な血液検査を受けた方がよいでしょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日向坂46「ひなたフェス」中止でもファンは宮崎へ「43億円」を動かした“推し活地方創生”の底力

  2. 2

    令和版『八つ墓村』にはこれまでにない「2つの見どころ」あり Jホラーの名匠と新・金田一耕助が魅せる

  3. 3

    「橋上代行昇格は絶対ない」 巨人来季監督に浮上する松井秀喜氏、高橋由伸氏に次ぐ「第3の男」

  4. 4

    青学大の4年間は「ひたすら駅伝を目指す」だけじゃない 今夏は初の海外合宿に踏み切った

  5. 5

    巨人・阿部前監督が球団復帰へ着々 「辞任4カ月での出戻り」は毒になるか、薬になるか

  1. 6

    佐々木朗希の最悪すぎる“退団劇”…ロッテから優秀スタッフ3人を引き抜き、大顰蹙を買っていた

  2. 7

    元関脇嘉風・中村親方〈1〉なぜ「朝稽古をしない」のか? 角界の常識から“あえて外れる”部屋づくり

  3. 8

    桑田真澄氏の発言が波紋 巨人の内部事情暴露のやけっぱち…来季監督の芽は完全消滅か

  4. 9

    六代目との抗争終結で勝ちどきをあげているのは絆會

  5. 10

    コメ農家廃業ラッシュ&米国産ジャガイモ輸入解禁に生産者猛反発! 農水省にはブーイングの嵐