著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

一人暮らしだけど一人じゃない 愛する猫と最期まで過ごしたい

公開日: 更新日:

 聞けば16年の長きにわたって猫の保護活動をしており、家で2匹の猫を飼っているといいます。「いま自宅に戻ったら、孤独死の可能性もありますよ」と病院から説明を受けてもなお、入院ではなく自宅にこだわるのは、家猫のためでもあるということでした。

「お願いします」(私)

「よろしくお願いします。腹痛と足のむくみがあります」(患者)

「そうですね」(私)

「C型肝炎で10年前に病院にかかって、そのとき血液検査とか尿検査して大丈夫だったんだけどね。ある日突然に抗がん剤治療が始まって、頭がパニックになってしまって、言語障害も出たんです。そのうち痰にも血がたくさん出ちゃったりしてね。仲間に救急車呼んでもらったんだけど、コロナで病院が見つからなくて。4時間くらい回ってB病院でどうにかカテーテルをやってくれてさ。後から聞けばそれもこれも抗がん剤の副作用だったんだよね」(患者)

「そうだったんですね」(私)

「人にむくみと黄疸だって言われて」(患者)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性