血圧は「下」にも気を付けたい…90以上は治療対象

公開日: 更新日:

 一般的に、収縮期血圧は加齢や生活習慣により血管の弾力性が失われて血液の流れが悪くなることが要因で上昇し、数値が高いと動脈硬化を促進し、心筋梗塞脳卒中などの脳・心臓血管病のリスクをアップさせるといわれている。「上」を注意する人が大多数なのもそのためだろう。

 一方、拡張期血圧は心臓から遠い末梢血管が硬くなって、血液が流れにくくなることで上昇する。

「下」の数値は当然「上」の数値ほど高くはならないうえ、「下」だけが高い場合は、末梢血管は動脈硬化が進んでいても、心臓から近い太い血管はまだ弾力性が保たれている状態といえるため、あまり気にしていない人が多い。

■生活習慣の改善が有効

「しかし、上の血圧は問題ない範囲でも下の血圧が高い人は、心臓に近い太い血管では動脈硬化がそこまで進んでいないものの、手足などの細い血管=末梢血管には動脈硬化が現れてきている可能性が高いと考えられます。特に肥満糖尿病のある人はこのようなリスクが高い。血管の先端が詰まっているような状態といえるので、心臓が全身に血液を送り込む際は、それだけ大きな力=圧力が必要になり、心臓に負担がかかることになります。放置すればそれだけ心臓の疲弊は大きくなるのです。また、下の血圧が高い人は、ストレスがかかるなどして血圧が上昇したときに上の血圧が一気に急上昇しやすくなり、トラブルが起こるリスクがアップしてしまいます」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カーリング女子フォルティウス快進撃の裏にロコ・ソラーレからの恩恵 ミラノ五輪世界最終予選5連勝

  2. 2

    南原清隆「ヒルナンデス」終了報道で心配される“失業危機”…内村光良との不仲説の真相は?

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  5. 5

    高市政権「調整役」不在でお手上げ状態…国会会期末迫るも法案審議グダグダの異例展開

  1. 6

    円満か?反旗か? 巨人オコエ電撃退団の舞台裏

  2. 7

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  3. 8

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 9

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  5. 10

    近藤真彦「合宿所」の思い出&武勇伝披露がブーメラン! 性加害の巣窟だったのに…「いつか話す」もスルー