著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

「勉強」や「練習」は誰かと一緒にやる方が脳の活動が良くなる

公開日: 更新日:

 この実験には続きがあります。ペアとなる場合に、「課題が得意な相手」とペアになるケースと、「あまり得意でない相手」とペアになるケースに分け、学習効果に違いが出るかを調べたところ、学習の上達度は、ペアの相手が自分より得意だった場合に、より大きくなることが判明しました。一緒に勉強や練習をするなら、自分よりできる相手と行った方が自分の能力も伸びやすくなるというわけです。

 また、脳の活動を調べるfMRIという装置で、脳がどのように活動するかを分析したところ、ペアで学習しているときは、1人で学習しているときと比べて、考えることや社会的なことに関係する脳の領域(頭頂葉や前頭前野の一部)の活動パターンが違うことも分かったそうです。ファンらは、誰かと一緒に、お互いの様子を知りながら学習するという“社会的な状況”が、目で見て区別するといった脳の基本的な学習能力を大きく高める可能性があると述べています。

 みなさんも、身に覚えがあるはずです。誰かと一緒に学習すると、「もっと頑張ろう!」といったやる気が出たり、相手と比べて自分の状況を客観視したりするプロセスが起こることを。こうした状況が脳に良い作用をもたらし、学習の一助となるのです。

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