糖尿病はなんとかなる病気…「血糖トレンド」の把握が寛解に近づける
■「食べてはいけない」が解禁されることも
実際、薗田院長は血糖トレンドを記録・グラフ化して血糖値の傾向や異常を把握。より適切に血糖値を管理する持続血糖測定(CGM)を使い、多くの患者を寛解に近づけているという。
血糖トレンドの把握のメリットはモチベーションのアップだけではない。生活の質を高める効果もある。例えば、低血糖が怖くて外出を控えたり、家でも周りに人がいないと落ち着かなかった人が、活動の範囲を広げて人生を楽しめるケースも出てきているという。
「最近のCGMは約2週間、1分単位で自動測定し、そのデータを逐次登録した複数のスマホに送信してくれます。患者さんが一人で低血糖になったときも、身近な人は通知でそれを知ることができ、電話などで『血糖が下がっているわよ、糖質を取って』『インスリン注射を打ち忘れているわよ』などと声掛けするなど対応できるようになりました。おかげで積極的になった糖尿病患者さんもおられます」
糖尿病のドライバーは運転中に低血糖を起こし、重大事故につながる可能性がある。それだけにハンドルを握るのは慎重になる。