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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

芸人ミッチェルさんは47歳で他界…「子宮体がん」不正出血はすぐに婦人科へ

公開日: 更新日:

 子宮体がんの罹患数は増加傾向で、年齢調整罹患率は2009年から19年にかけて10万人あたり15.5から27.6に2倍近くに増えています。その現状だけに、今回の訃報は見逃せません。読者の皆さんが、もしミッチェルさんのような勘違いをしていたら、すぐに改めるべきでしょう。

 ミッチェルさんは「性格的にけっこう痛みとかも我慢できちゃうんですよ」ということも重なって診断が遅れることになりましたが、子宮体がんを早期発見する最大の手がかりは不正出血ですから、絶対に軽視してはいけません。閉経後の出血もしかりです。

 不正出血があったときは軽く考えず、すぐに婦人科を受診すること。内診や超音波、細胞診などでチェックします。頚がんと異なり、検診が確立されていませんから、とにかく違和感があれば、すぐに婦人科を受診しましょう。

 子宮体がんの5年生存率は、ステージ4だと2割ですが、ステージ1なら96%とほぼ治ります。早期発見のメリットがありますから、不正出血などを軽視するのは禁物です。ミッチェルさんのご冥福をお祈りします。

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