有名歌手の主治医が教える “老け声”に隠れる恐ろしい病気

公開日: 更新日:

「声がヤバすぎて試合に集中できない」「声、もうボロボロ」――。プロ野球解説者の衣笠祥雄さんは4月に大腸がんで亡くなる直前、テレビ中継での異様なしわがれ声に、ファンから心配の声が上がっていた。ひょっとすると不調と関係していたのかもしれない。

健康や長寿のカギは声と声筋にあります」

 こう言うのは、山王病院・国際医療福祉大学東京ボイスセンター長(同大学医学部教授)の渡邊雄介医師。有名歌手の主治医も務める渡邊医師は、声の変化を見過ごしがちな私たちに対し、警鐘を鳴らす。

「声帯を中心にした5つの筋肉で構成される内喉頭筋を、私は“声筋”と呼んでいます。声筋で声帯が閉じ、声帯の振動で生じる音が声です。ところが声筋が衰えたり、トラブルがあると、声帯がしっかりと閉じられなくなる。それが、声の変化となって表れているのです」(渡邊雄介医師=以下同)

 声帯は体のさまざまな機能に関係している。たとえば、「力を出す」。最大限に力を込める時、声が出ることがある。声帯がしっかり閉じ、より大きな力が出せるからだが、もし声帯が閉じなければ、胸郭が安定せず、上体が不安定になり、力を出せなくなる。重い荷物が持てないだけでなく、高齢者では足元がふらつきやすくなり、転倒によるケガや骨折を引き起こしかねない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々