著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

学校薬剤師は「空気検査」で一酸化炭素や二酸化炭素の測定を行う

公開日: 更新日:

 学校薬剤師として、インフルエンザなどの感染症がはやる冬場は「空気検査」をよく実施します。

 教室でストーブを使用している場合には一酸化炭素の測定を行います。ストーブが不完全燃焼を起こしていると一酸化炭素濃度が上昇するためです。以前には、学校薬剤師が一酸化炭素濃度の上昇を見つけ、その学校が大量購入した型番のストーブに問題があることが発覚した事例もあります。しかし、最近はストーブを使用する学校は減っていて、暖房を利用している学校が多いので、一酸化炭素濃度が問題となるケースはめっきり減りました。

 二酸化炭素は換気の指標として検査します。新型コロナウイルス感染症対策として換気が求められていることからご存じの方もいるでしょうが、二酸化炭素の濃度は、学校環境衛生基準では1500ppm以下であることが望ましいとされています。ただ、建築物環境衛生管理基準では1000ppm以下となっています。児童の人数にもよりますが、閉め切られた教室で1時間程度授業を行うと、二酸化炭素濃度は1000ppmを軽く超えることもよくあります。

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