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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

マサ越前さんは34歳で肝臓に転移…若年性胃がんは遺伝子変異も影響する

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 1ミリの腫瘍には、100万個のがん細胞があります。PETはミリ単位をとらえることができる可能性はありますが、通常のCT検査では1ミリをとらえられません。若年性胃がんやすい臓がんなど進行が速いタイプで検査を受ける場合、より精度の高いものを受けることが大切です。

 通常の胃がんは粘膜の表面に潰瘍や腫瘤ができますが、若年性によくみられるスキルス性は胃壁の内部を染み込むように浸潤する特徴があり、内視鏡検査では見逃されるリスクがあります。見つかったときに進行していることが多いのは、それも一因です。

 胃がんだけでなく、さまざまながんが若くして発症するケースは、特定の遺伝子変異が受け継がれていることが少なくありません。

 胃がんでは、CDH1と呼ばれる遺伝子の変異が有名です。この変異があると、がん細胞が胃壁に広がりやすいことが分かっています。家族に若年性胃がんの方がいる場合は、遺伝子検査でこの変異の有無を調べてみるのもよいかもしれません。

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