前立腺がん手術後の深刻な尿漏れを改善する「人工尿道括約筋」とは?

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再生医療も登場

 もちろん注意点もある。咳やくしゃみの際に瞬間的な尿漏れが起こることがあり、完全にゼロになるわけではない。自然排尿の機能は失われ、毎回ポンプ操作が必要となる。また、故障や感染による抜去リスクがあり、術後5年で20~25%に発生するとされる。故障時は新しい装置に入れ替えることが可能だ。

「重症で生活に強い制限を受けている人ほど満足度は高い。一方で自然排尿が可能な中等症では、慎重に適応を判断します」

 人工尿道括約筋は保険適用である。

 さらに、新たな選択肢として再生医療も登場しつつある。腹部から採取した脂肪細胞から幹細胞を抽出し、外尿道括約筋部に注入。約1年かけて括約筋機能の改善を目指す。治験では約4割に尿漏れの改善がみられた。軽症~中等症が対象で、がん再発リスクがないこと、放射線治療歴がないことなどの条件がある。

 人工尿道括約筋や再生医療に詳しい医師はまだ多くない。しかし、「もう治らない」とあきらめる必要はない。尿漏れは我慢するしかない症状ではない。適切な治療を知り、主治医と相談することが、生活を取り戻す第一歩になる。

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